結論:静圧重視のラジエーター用ファンを選ぶのが基本
簡易水冷(AIO)クーラーを導入する際、ラジエーターに取り付けるファンは、通常のケースファンとは求められる性能が異なります。この記事では、ラジエーター用ファンと通常のケースファンの違い、そして選ぶ際のポイントを解説します。
この記事でわかること
- 「静圧」と「風量」の違い
- なぜラジエーターには静圧重視のファンが向くのか
- 純正ファンから交換する際の注意点
「静圧」と「風量」の違い
ファンの性能は主に「風量(CFM)」と「静圧(mmH2O)」という2つの指標で表されます。風量は単位時間あたりに動かせる空気の量、静圧は空気抵抗のある障害物を通して空気を押し出す力の強さを表します。通常のケースファンは開けた空間の空気を動かすため風量重視の設計が多いのに対し、ラジエーターは薄いフィンが密に並んだ構造で空気抵抗が大きく、静圧重視の設計でなければ十分に風を通せません。
| 用途 | 重視する指標 | 理由 |
|---|---|---|
| 通常のケースファン(吸排気) | 風量(CFM)重視 | 障害物が少なく、空気を大量に動かすことが優先される |
| ラジエーター用ファン | 静圧(mmH2O)重視 | フィンの密な構造を通して風を送り込む必要がある |
ラジエーターに風量重視ファンを使うとどうなるか
静圧の低い風量重視ファンをラジエーターに取り付けると、フィンの抵抗によって実際に通過する風量がカタログ値より大幅に落ち込みます。結果として冷却性能が発揮できず、水温・CPU温度が想定より高くなる原因になります。簡易水冷クーラー製品に付属している純正ファンの多くは、あらかじめ静圧重視でチューニングされているため、基本的にはそのまま使うのが無難です。
ファンを交換・追加する場合の注意点
静音性の向上や見た目(ARGB化)を目的に純正ファンを交換したい場合は、製品スペックに「静圧」の記載があるか、あるいは「ラジエーター対応」「水冷対応」と明記されているファンを選びましょう。またサイズはラジエーターの規格(120mm・240mm・280mm・360mmなど)に合わせる必要があります。ケースファンのサイズ選びの基本は【ケースファン】PCケースファンの選び方|サイズ・個数・エアフローでも解説しています。
💡 Tips:ラジエーターへのファン取り付けには「押し込み(プッシュ)」と「引き込み(プル)」の2方向があり、両面に取り付ける「プッシュプル」構成にすると冷却性能はさらに向上しますが、その分ファン数と静音性のトレードオフが生じます。
まとめ
- 通常のケースファンは風量重視、ラジエーター用ファンは静圧重視
- 静圧が低いファンをラジエーターに使うと冷却性能が落ち込む
- 簡易水冷の純正ファンは基本的にそのまま使うのが無難
- 交換する場合は「静圧」「水冷対応」の記載とラジエーター規格を確認する

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